転職活動のなかでも「面接」は特に緊張する場面です。
とくに看護師の転職では、志望動機や退職理由、これまでの経験について、現場目線で細かく聞かれることが多く、「どう答えるのが正解かわからない」という悩みをよく耳にします。
本記事では、看護師転職における面接の流れ・よく聞かれる質問・答え方のコツを詳しく解説します。
初めての転職でも安心して面接に臨めるよう、準備の参考にしてください。
看護師の面接の特徴とは？他職種との違い
看護師の面接は、一般企業と比べて以下のような特徴があります。
・採用担当が看護部長や現場責任者であることが多い
・実務スキルや適応力、人間関係の柔軟性が重視される
・転職理由や志望動機に一貫性が求められる
・質問が実践的・状況想定的であることが多い
また、履歴書・職務経歴書の内容に沿って、詳細に聞かれることも多いため、書類と面接の一貫性が非常に重要です。
誤魔化したり、内容がズレていたりすると信頼を損ねてしまう恐れがあります。
面接の基本的な流れを知っておこう
看護師転職の面接は、おおむね以下の流れで進行します。
① 入室・あいさつ・簡単な自己紹介
② 職歴や経験内容の確認
③ 志望動機や転職理由の質問
④ 長所・短所、働き方への希望などの確認
⑤ 質疑応答（あなたからの質問）
⑥ 終了・退室
面接時間は約15〜30分程度が一般的です。
緊張して早口になりすぎないように、事前にシミュレーションしておくことが大切です。
よく聞かれる質問と答え方のポイント
以下は、看護師の転職面接で頻出の質問と、それぞれの答え方のコツです。
① 志望動機は何ですか？
→ その職場を選んだ「理由」と「今後の働き方」がつながっているかが重要です。
【例文】
「貴院は地域医療に力を入れており、私も在宅看護に関心があったため、これまでの急性期経験を活かしながら地域に根ざした看護を学びたいと考え志望しました。」
② 前職の退職理由を教えてください。
→ ネガティブな印象を避けつつ、前向きな理由に変換しましょう。
【例文】
「以前の職場では急性期のスピード感ある看護を学ばせていただきましたが、今後は一人ひとりとじっくり向き合うケアをしたいと思い、転職を決意しました。」
③ 当院でどんな看護をしたいですか？
→ その職場の特徴や理念と、あなたの看護観が合っているかを見ています。
【例文】
「貴院が大切にされているチーム医療のなかで、患者様の不安に寄り添える存在になりたいと考えています。」
④ 自分の長所・短所を教えてください。
→ 長所は職場に貢献できる強みとして、短所は改善意識とセットで伝えましょう。
【例文（長所）】
「忙しい中でも優先順位を考え、冷静に行動できるところが長所です。」
【例文（短所）】
「完璧を求めすぎるところがありますが、報告・相談を心がけてチームで補い合うよう努めています。」
⑤ 今後のキャリアプランはありますか？
→ 短期・中期的な視点を持ち、学び続ける姿勢を伝えましょう。
【例文】
「まずは貴院での業務にしっかり慣れ、ゆくゆくは認定看護師の取得も視野に入れて学んでいきたいと考えています。」
面接で好印象を与える3つのコツ
① 話す内容に一貫性を持たせる
履歴書・職務経歴書・面接の内容がつながっていることで、信頼度が増します。
伝えるべきキーワードは事前にメモしておくと安心です。
② 相手の目を見て、ゆっくり話す
緊張すると早口になりがちですが、面接官に伝わらなければ意味がありません。
一呼吸おいて、落ち着いたペースで話しましょう。
③ 質問タイムでは自分の意欲を伝える
「◯◯の業務は未経験なのですが、入職後に学ぶ機会はありますか？」など、前向きな質問を用意しておくと好印象です。
面接前にやっておきたい事前準備
・履歴書・職歴の内容を読み返しておく
・想定質問と答えを5〜10パターン用意する
・志望先のHPを見て理念や特徴を把握しておく
・服装・髪型・持ち物を前日に確認する
・可能であれば面接練習（模擬面接）を行う
特に志望動機と退職理由の答えは、必ず聞かれる項目なので、文章化して声に出して練習しておくと安心です。
まとめ｜面接は準備で8割決まる。自分の言葉で伝えよう
転職面接は「正解を言う場」ではなく、「あなたがどう考え、どう働きたいかを伝える場」です。
上手に話そうとするよりも、誠実に一貫性を持って話すことが大切です。
特別な経歴がなくても、あなたらしさや意欲を伝えることが採用への近道になります。
しっかり準備を整えて、あなたらしい言葉で、次の職場への第一歩を踏み出してください。
